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【Steam】狂気と恐怖に満ちた世界に誘うクトゥルフ神話系のおすすめゲーム14選

人類の理解を超えた存在との邂逅、そして忍び寄る狂気。H.P.ラヴクラフトが生み出したクトゥルフ神話は、百年近くの時を経た今もなお、多くのクリエイターに影響を与え続けています。

特にゲームという媒体は、プレイヤーを物語の当事者として没入させる特性を活かし、クトゥルフ神話の持つ「人知を超えた恐怖」や「正気を揺るがす体験」を独自の形で表現してきました。今回は、Steamで配信されている数あるクトゥルフ神話系ゲームの中から、特に印象的な作品をご紹介します。どの作品も、原作の持つ不気味な魅力を独自の解釈で昇華させており、ホラーゲームファンだけでなく、クトゥルフ神話に興味を持つ方にもお楽しみいただけるはずです。

クトゥルフ神話の要素を持つゲームおすすめ

1.Call of Cthulhu (2018)

1920年代のボストンを舞台にした一人称視点の心理ホラーアドベンチャー。私立探偵として離島で起きた不可解な火災事件を追う中で、次第に明らかになる異常な真相と狂気の深淵に引き込まれていく。RPG要素とスキルシステムが調査の幅を広げ、選択次第でストーリーが分岐するのも魅力。特に暗い場所での探索時の緊張感は秀逸で、クトゥルフ神話ならではの不気味な雰囲気を見事に表現している。

2.Darkest Dungeon

クトゥルフ神話から強い影響を受けた2DローグライクRPG。古い屋敷の地下に潜む邪悪な存在に立ち向かうため、様々な特徴を持つ傭兵たちを率いて探索を行う。特筆すべきは「狂気」システムで、恐怖や異常な光景に遭遇することで徐々に精神が蝕まれていく様子が生々しく描かれる。失敗すれば傭兵は永久に失われ、その緊張感がゲームの魅力を一層高めている。

3.Conarium

H.P.ラヴクラフトの「狂気の山脈にて」を下敷きにした一人称視点のホラーアドベンチャー。南極基地を舞台に、失われた文明の痕跡と不可解な現象の謎に迫っていく。美しいビジュアルで描かれる幻想的な世界観が秀逸で、パズルを解きながら物語を紐解いていく探索要素も充実している。クトゥルフ神話ファンなら見逃せない作品だ。

4.The Shore

現代を舞台にした一人称視点のホラーゲーム。娘を探して孤島を訪れた主人公が、そこで遭遇する超常的な出来事と古代の神々の存在に翻弄される。フォトリアルな3Dグラフィックで描かれる巨大な存在との対峙は圧巻で、クトゥルフ神話の持つ「人智を超えた恐怖」をビジュアル面で見事に表現している。比較的短いプレイ時間ながら、濃密な体験を提供してくれる。

5.Moons of Madness

火星基地を舞台にしたSFホラー。宇宙開発施設で技術者として働く主人公が、次第に現実離れした現象に遭遇していく。クトゥルフ神話とSFの要素を絶妙にブレンドした独特の世界観が特徴で、孤立した環境での狂気の進行を丁寧に描いている。パズルやステルス要素もバランスよく配置され、最後まで緊張感の途切れない展開が楽しめる。

6.The Sinking City

1920年代のアメリカ、水没した架空の都市オークモントを舞台にしたオープンワールド探偵アドベンチャー。私立探偵として街を探索しながら、住民たちを苦しめる集団幻覚の謎に迫っていく。特筆すべきは調査システムで、集めた証拠から自由に推理を組み立て、複数の結末から選択できる。街の雰囲気作りも秀逸で、水没した建物や不気味な住民たちが独特の世界観を作り出している。

7.Gibbous – A Cthulhu Adventure

ユーモアを交えたポイント&クリックアドベンチャー。図書館司書の主人公が、魔法の本によって喋るようになった愛猫と共に、謎めいた事件の真相に迫る。手描きのアニメーションによる美しいビジュアルと、クトゥルフ神話をコメディタッチで描きながらも本質的な恐怖は失わない絶妙なバランスが魅力。

8.Song of Horror

エピソード形式で展開する生存ホラーゲーム。複数の主人公が「プレゼンス」と呼ばれる不可視の存在に追われながら、その正体を探っていく。キャラクターが死亡すると完全に失われ、新たな主人公として再開するシステムが特徴。音響効果による恐怖演出が秀逸で、クトゥルフ的な存在との対峙を見事に表現している。

9.Eldritch

ローグライクとFPSを組み合わせた異色作。H.P.ラヴクラフトの作品群からインスピレーションを得た randomly 生成されるダンジョンを探索し、古き神々の力を求めて冒険する。レトロな見た目ながら、戦略的な探索とスリリングな戦闘、そして高い再プレイ性を兼ね備えている。

10.Sunless Sea

ヴィクトリア朝時代の地下世界を舞台にした海洋探索アドベンチャー。船長として未知の海域を航行しながら、取引や戦闘、そして数々の奇妙な出来事に遭遇する。豊富なテキストによる描写と、徐々に明かされる不気味な真相、そして独特の世界観構築が高く評価されている。

11.They Bleed Pixels

クトゥルフ神話の要素を取り入れた2Dアクションゲーム。寄宿学校の少女が不気味な本との接触により徐々に変貌していく中で、悪夢のような世界を進んでいく。高難度のアクションと、ドット絵による血みどろの演出、そしてクトゥルフ的な狂気の進行を巧みに組み合わせている。

12.In Sound Mind

心理ホラーFPS。精神科医として患者たちのトラウマの世界に入り込み、その中に潜む恐怖と対峙しながら真相に迫る。各ステージがユニークなギミックを持ち、パズル要素とホラー演出のバランスが絶妙。クトゥルフ的な要素を現代的に解釈した意欲作。

13.The Last Door

ピクセルアートで描かれるポイント&クリックアドベンチャー。ビクトリア朝時代のイギリスを舞台に、古い屋敷に秘められた友人の失踪の謎を追う。荒いドット絵が逆に想像力を掻き立て、クトゥルフ的な「名状しがたい恐怖」を効果的に演出している。

14.Dagon: by H. P. Lovecraft

ラヴクラフトの短編「ダゴン」を原作とした無料のビジュアルノベル。第一次世界大戦中、ドイツ軍の捕虜から逃れた語り手が、海上で目撃した驚異的な光景を語る。原作の雰囲気を忠実に再現しながら、独自の解釈でビジュアル化を試みた意欲作。短時間でクリアできる作品ながら、クトゥルフ神話の本質に迫る体験を提供してくれる。